□鍼術の定義
鍼術とは、一定の方式に従い、鍼をもって身体表面の一定部位に接触又は穿刺、刺入し生体に一定の刺激を与え、それによって起こる生体反応を利用し、生活機能の変調を矯正し、保健及び疾病の予防又は治療に広く応用する施術です。
□灸術の定義
灸術とは、一定の方式に従い、艾(もぐさ)又はこれに代わる物質を用いて、身体表面の一定部位に温熱刺激を与え、それによって起こる生体反応を利用し、生活機能の変調を矯正し、保健及び疾病の予防又は治療に広く応用する施術です。
刺激により起こる生体の様々な反応【修復作用、調整作用(鎮静・興奮作用)、誘導作用(患部・健部誘導法)、反射作用、消炎作用、防衛作用、転調作用】を利用し、効果を得る。また鍼灸の施術は、人がもともと持ち合わせている「自然治癒力(自己治癒力)」「恒常性維持機能(ホメオスタシス)」を賦活、生体のバランス、身体の健康の維持、増進、回復を目的とし行う施術です。
また、はっきりとした科学的根拠は報告されていませんが、「マイクロトラウマ」や「ポジティブトラウマ」という仕組みが考えられます。鍼を刺入することにより皮膚に傷が出来ます。異物の進入に対し「警報が鳴り」身体は防衛作用を働かせ、免疫反応を促進します。この免疫反応により局所の血流が増加・改善する。元に戻そうとする力、自然治癒力(修復作用)により代謝が活性されているのではないでしょうか。